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【食品ロス】スーパーの廃棄ってどうなるの?実はすごい活用をしていた…

スーパーの食品ロスってどうなるの?
ハローズ独自の活用方法を聞いてみた

今回は、スーパーの食品ロスについてハローズの商品管理室長の太田さんにお話を伺いました。

商品管理室はどのようなお仕事を?

廃棄率を減らすことを目的にしています。
食品ロスについては、私が取り組みを始めた2015年が廃棄率0.8%でした。
去年の廃棄率は0.48%ですが、パーセントで言われてもなかなかイメージできないと思います。

例えば、今の売り上げは1600億円ですが、計算しやすいように1500億円だとすると、0.8%で12億円分も捨てているわけです。
これが半分の0.4%になれば、6億円分の食品ロスを減らすことができるということです。

食品ロスを減らすためにどのような取り組みを?

それぞれの部門で様々な取り組みをしていますが、毎月私が全店舗を回って、それぞれの部門と話し合うようにしています。
特に、フードバンクに力を入れていますが、これはハローズだけでなく他のスーパーやメーカーさんから商品をもらって、それを困窮者を支援している団体に渡しています。
ちなみに 、昨年の撮影時点での予想では2億4000万円分ぐらいをお渡しすることになります。
これは重量でいうと240トンぐらいになりますので、毎月20トンほどです。

フードバンクの取り組みが始まった経緯は?

先ほどお伝えしたように店舗を回っていると、タイム社員さんから、わかるけれど品切れを起こすわけにもいかないし、どうしても廃棄が出るから、出たものを有効活用してもらえないだろうかと言われました。
アメリカのウォルマートのホームページを見てみると、フードバンクに出しているという情報がありました。
それであれば 、ハローズもフードバンクに出せばいいのではないかと考え始めました。

ハローズモデルと呼ばれるフードバンク支援の仕組みが出来上がるまでの経緯を教えてください。

2015年の3月からフードバンク岡山さんに提供し始めて、最初は10ケースほどでした。
それが徐々に増えて60ケース70ケースとなり、さらにエリアも福山や香川にも行くようになり、商品の数が多いとフードバンクもたくさん人がいるわけではありませんので、それを選り分けて配ることが難しくなってきました。

2016年11月にフードバンク福山さんから提案があり、それぞれのお店の近くの引き取り団体が直接お店に取りに行くようにしてくれないかと言われました。
確かに、それができればガソリン代も助かりますし時間も節約できます。
すぐにその方法を始めて、全てのフードバンクさんに同じようにしてもらいました。
これが結果的にハローズモデルとなりました。

ただ、ひとつだけ欠点があり、ひとつの引き取り団体がひとつのお店に行くと、どうしても商品の偏りが出てしまうことがあります。
その点を改善したいと思い、他社のスーパーさんにも声をかけて一緒に取り組めるようにしました。
これを広げれば広げるほど、様々な商品が出てくる可能性が増えてきます。
今では岡山では80%ぐらいのスーパーさんが協力してくれています

どのような施設に提供していますか?

様々な施設がありますが、例えば 、更生保護施設というものがあり、刑務所から出た人が6ヶ月間職業訓練をする寮のような場所です。
他には、ホームレス支援団体とか、障害者の就労支援 A 型 B 型などにお渡ししています。
生活保護で救済しきれていない方にも差し上げています。

フードバンク支援に関する今後の展望は?

今コミュニティパントリーというものをやっていて、子ども食堂が全国に5000から6000ほどあると言われています。
子ども食堂だと3割ぐらいしか困窮者のお子さんが来ることができないそうです。
そういう人が来ればもらえるように、特定の場所に冷蔵庫や棚を置いて鍵がかかるようにした上で、そこに出た食品を置くようにしています。
そういう人にだけしか渡せない仕組みを作っていきたいと取り組んでいます。

コミュニティパントリーの多くは平等になるように、商品ごとにもらえる数を決めているそうです。
コミュニティパントリーは今のところ16箇所で、どんどん増やしています。

会社としては廃棄伝票を切っているわけですから、基本的には、損するわけでもないのでいくらでもお渡しすることができます。
まさに SDGs でサステナビリティだと思います。
本当に持続可能な仕組みです。

ハローズは2015年の廃棄率が0.8%でしたが、 SDGs では、2015年の数字を2030年に半分にすることとなっています。
ハローズは2021年が0.48%ですから、5年ほど前倒しで2025年には0.4%になる見通しです。
さらに、その0.4%の中から引き取り団体にお渡ししていますので、実際の食品ロスはもっと少ないです。

これからこの活動がどのような形で広がったらいいと思われますか?

2021年のデータで国の食品廃棄量は522万トンだそうです。
スーパーで売っている商品は平均1グラム1円ですから、金額にするとおよそ5兆円にもなります。
日本全体で5兆円も捨てているわけです。

アメリカには良きサマリヤ人の法というものがあります。
これは提供する側が賞味期限内・消費期限内で絶対に安全なものを渡したのであれば、渡した瞬間からもらった側の責任になるというものです。
日本にはこれがありません。
これがあれば日本でももっと大量に出すことができるようになると思います。
先ほどの5兆円のうちどれくらいになるのかはわかりませんが、かなりの量が提供されると思われます。

スーパーだけでも522万トンのうち60万トンの廃棄量ですから、そのうちの半分が提供できるとしても、およそ30万トンが提供できるようになるわけです。
つまり、3000億円分を困っている人に渡せたらと思っています。

就活生に向けて一言メッセージをお願いします。

今回紹介したように、スーパーでは困っている人に物を安く売るだけでなく、まだ食べることができるのに捨てざるを得ないものを提供することもしています。
就活生の皆さんには、心を持った方にぜひ来て頂いて一緒に働けたらと思います。
皆さんご応募のほどお願いいたします。

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スーパーマーケットの仕事に興味を持った方は、ハローズでは一緒に働く仲間を募集しているので、採用情報もチェックしてみてください。
では、また次回お会いしましょう。

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