【商品開発の裏側】学生のアイデアがお弁当に!ハローズ×藤屋×岡山県立大学「栄養バランス弁当」ができるまで
普段、何気なくスーパーで手に取っているお弁当。
「どんなおかずを入れるのか?」
「カロリーや栄養バランスは?」
「見た目をおいしそうにするには?」
「商品として販売できる価格にするには?」
実は、一つのお弁当が店頭に並ぶまでには、さまざまな視点から検討と試作が繰り返されています。
今回は、ハローズ×藤屋×岡山県立大学で共同開発する「栄養バランス弁当」の試作会に密着しました。
今回で第14弾となる取り組み。岡山県立大学の学生のみなさんは、どのようにアイデアを実際の商品へと近づけていくのでしょうか?
商品開発の裏側を紹介します。

「栄養バランス弁当」とは?
「栄養バランス弁当」は、食育活動推進のため、岡山県立大学 保健福祉学部 栄養学科のみなさんとハローズが共同開発している、カロリーや栄養バランスに配慮したオリジナルのお弁当です。
開発はまず、学生のみなさんが「自分たちが買いたい、食べたい」と思うお弁当を考えるところからスタートします。
そのアイデアをイラストなどで具体的なイメージに落とし込み、そこからカロリーや栄養バランスなどを考えながら試作を重ね、少しずつ実際の商品へと仕上げていきます。
今回取材したのは、2回目の試作会。
1回目の試作ですでにある程度のお弁当の形はできていますが、ここからさらに栄養バランスや原価、彩り、ボリュームなどを検討し、より良い商品を目指して調整していきます。
400kcal台は「毎日のご褒美」をイメージしたカレー弁当

400kcal台のお弁当を担当するチームが考えたのは、カレーをメインにしたお弁当です。
「今までの栄養バランス弁当になかったような商品を作りたい」という思いから、幅広い年代の方に親しまれているカレーに着目しました。
しかし、学生のみなさんが「入れたい」と考えた食材を、そのまますべて使えるわけではありません。
1回目の試作からは容器も大きく変更。さらに、当初使用を考えていたブロッコリーなども、原価とのバランスから別の食材へ変更することになりました。
そこで工夫したのが「彩り」です。
人参や紫キャベツ、ビーツの赤色、副菜の緑色、さらにキーマカレーにはパセリをプラス。
味や栄養だけではなく、お客様が売り場で見た瞬間に「おいしそう」と感じられる見た目にもこだわって調整していきます。
実際の商品開発を経験した学生さんからは、
「色合いやカロリー計算、原価など、いろいろと考慮することがあった」
という声も。
普段は完成した状態で目にするお弁当ですが、商品にするためには「おいしい」だけではなく、さまざまな条件をクリアする必要があることを実感したようです。
このお弁当のコンセプトは、「毎日のご褒美」。
仕事終わりや疲れたときなど、ちょっと癒やされたいときに食べてもらえるお弁当を目指しています。
500kcal台は「春のピクニック」をイメージ

続いて、500kcal台のお弁当。
こちらのテーマは「春のピクニック」です。
ご飯の上には桜でんぶと枝豆をのせ、春らしい華やかな彩りに。さらに、優しいイメージのお弁当にするため、ピカタをおかずとして取り入れています。
ところが、こちらのチームも最初のアイデアから大きな変更がありました。
最初に選んだ容器では500kcal台のお弁当に対してサイズが大きく、実際に食材を詰めてみるとカロリーがオーバー。
一方で、具材の種類が少ないと見た目が寂しくなってしまいます。
そこで容器を変更し、副菜を増やして彩りを改善。さらに、ボリュームや味のバリエーションを考えて、さつまいもやエビカツなども取り入れました。
エビカツ一つにも、商品開発ならではの理由が
特に興味深いのが、エビカツを選ぶまでの過程です。
もともとはピカタを複数枚入れる予定でしたが、味のバリエーションを考えて別のおかずを検討することに。
そこで「揚げ物を加えよう」というアイデアが生まれ、その中からカロリーにも配慮してエビカツが候補になりました。
さらに、候補となった複数種類のエビカツを実際に食べ比べ。
食感などの違いを確かめながら、「エビをしっかり感じられておいしい」と思ったものを選びました。
一見すると「エビカツが入っている」というだけですが、その一品が決まるまでにも、カロリー、味、食感、全体のバランスなど、さまざまな検討が行われているのです。
商品開発の経験が、管理栄養士を目指す学生の学びにも
今回の取り組みは、お弁当の商品化だけでなく、学生のみなさんにとって貴重な学びの場にもなっています。
500kcal台のお弁当を担当した学生さんは、事前にカロリーを考えていても、実際に食材を容器へ詰めてみることで、想定以上のボリュームになってしまうことを経験しました。
また、管理栄養士の方々が食材の量からカロリーをイメージしたり、不足している栄養価を調整したりする姿も間近で見ることができました。
将来、管理栄養士として栄養指導をするときには、「どんな食事を、どのくらい食べればいいのか」を相手にわかりやすく、正確に伝えることが求められます。
学生さんにとって今回のお弁当作りは、大学で学んでいる知識と実際の「食」を結びつける経験にもなっていました。
600kcal台は、いろいろな味を楽しめる「和風おばんざい弁当」

600kcal台のチームが考えたのは、「和風おばんざい弁当」。
いろいろな和食を、おばんざいのように少しずつ楽しめるお弁当です。
600kcal台ということで、当初はボリューム感を出すため、大きめの容器にさまざまな食材を詰めることを考えていました。
しかし、1回目の試作を行ってみると、原価やカロリーがオーバー。
そこで容器を変更しながら、商品として成立するよう調整していきました。
一方で、学生のみなさんが大切にしたのが「品数の多さ」です。
最初のイメージから試作品へと変更する中でも、できるだけ品数は減らさず、一つのお弁当でいろいろな味の変化を楽しめるよう工夫しました。
「入れたいもの」だけでは作れない。プロのアドバイスでさらに商品へ近づく
600kcal台のお弁当でも、原価や栄養バランスを考えたさまざまな変更がありました。
当初予定していた三色団子は、原価などを考慮して「さつまいもの甘露煮」へ変更。
甘くデザート感もありながら、カロリーにも配慮できる食材として、藤屋の管理栄養士の方からアドバイスを受けて採用しました。
さらに、副菜として考えていた春雨サラダや卵と野菜のソテーも、塩分などを考えながら再検討。
卵と野菜のソテーについては、似た料理となる卵とじを代案として提案してもらい、実際に試食したうえでお弁当に取り入れました。
学生のみなさんのアイデアに、商品づくりに携わるプロの知識や経験が加わることで、少しずつ「販売できるお弁当」へと近づいていきます。
おいしさだけじゃない。スーパーの商品開発の奥深さ
今回の試作会から見えてきたのは、一つのお弁当を作るために考えなければならないことの多さです。
「おいしいものを作りたい」という思いはもちろん大切。
しかし、実際に商品としてお客様へ届けるためには、栄養バランス、カロリー、原価、彩り、容器、ボリューム、味の組み合わせ、食感など、さまざまな条件を一つずつ調整していく必要があります。
「この食材を入れたいけれど原価が合わない」
「カロリーを抑えたいけれど、見た目が寂しくなってしまう」
「品数は残しながら、栄養バランスも整えたい」
そんな課題に向き合い、試作と改善を重ねる。
普段何気なくスーパーで目にしているお弁当の裏側には、たくさんの人のアイデアと工夫が詰まっています。
学生のアイデアが、実際の商品として店頭へ
今回で第14弾となる、ハローズ×藤屋×岡山県立大学の「栄養バランス弁当」。
学生のみなさんが考えたアイデアを出発点に、試作を重ね、管理栄養士や商品づくりに携わる方々と一緒に一つのお弁当へと仕上げていきます。
400kcal台、500kcal台、600kcal台と、それぞれ異なるコンセプトとこだわりが詰まった今回のお弁当。
店頭で見かけた際には、ぜひ「このお弁当ができるまで」のストーリーも思い出しながら手に取ってみてください。
そして、商品開発やスーパーの仕事に興味がある方は、ぜひ動画本編でも試作会のリアルな様子をご覧ください。
